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この度、ひめゆり平和祈念資料館は、「第11回沖縄平和賞」を受賞いたしました。
このニュースに驚くと同時に、関係者一同たいへん喜んでおります。これまで当館の活動を支えてくださったみな様に深く感謝申し上げます。
沖縄における普遍的な平和思想の象徴的な存在として、戦争の悲惨さや命の尊さを伝えてきたことや、沖縄戦の記憶を海外へ発信する活動などの国際的な取り組みが評価されました。
沖縄平和賞委員会は、贈賞理由のなかで、ひめゆりをはじめとする元学徒のみなさんのこれまでの活動への敬意と、当館の今後の国境を越えた国際平和推進への貢献に期待を示しています。
当館は、ひめゆり学徒隊の生存者と同窓生たちが力を合わせ、1989年に開館した民間の平和博物館です。ひめゆり同窓会を母体とする公益財団法人沖縄県女師・一高女ひめゆり平和祈念財団によって運営されています。
開館以来、ひめゆり学徒隊の戦争体験を通して、戦争の悲惨さと命の尊さ、平和の大切さを伝える活動を続けてきました。これまでに2300万人以上の入館者をお迎えしています。
そのような当館の取り組みを評価していただけたことを、心よりうれしく思います。
今年の2月、ロシアがウクライナに侵攻し、現在も激しい戦いが続いています。日本を取り巻く東アジアでも、軍事的緊張が高まっています。
当館の設立理念には「私達は、私達の戦争体験を語り継ぎ、戦争の実相を訴えることで、再び戦争をあらしめないよう、全力を尽くしたいと思います」とあります。
このような情勢だからこそ、私たちは資料館の設立理念に込められた、ひめゆりのみなさんの思いを再認識し、武力ではなく話し合いや外交によって解決していくことの大切さを訴え続けていきたいと思います。
今後とも、みな様のお力添えをよろしくお願いいたします。